骨粗しょう症でもインプラント治療を受けられますか?

適切な処置を行えば治療が可能

骨粗しょう症は、骨密度の低下により骨がもろくなる病気で、特に閉経後の女性や高齢男性に発生することがあります。骨粗しょう症の方がインプラント治療を受ける場合、治療は可能ですがいくつか注意点があります。

骨は、皮質骨という表面を覆う硬い部分と、海綿骨という内部の網目状の部分の2層構造になっています。インプラントを骨に固定させる場合、皮質骨に多くの安定性を求めますので、皮質骨が温存されていれば、インプラントはほぼ固定されます。しかし、長期的な安定には海綿骨の密度も必要です。海面骨の密度が低い場合には、自家骨や人工骨を用いて、インプラント埋入内部の骨密度を増やす処置を施し、骨を適切な状態にしてから治療を進めます。
骨粗しょう症の方は骨密度が低いことが多いので、インプラントと骨の定着のため十分な期間を確保することも大切です。

このような適切な処置を行い、インプラント埋入に必要な条件を満たすことができれば、骨粗しょう症の方でも治療が可能です。

お薬の服用には注意が必要

ひとつ、骨粗しょう症で気を付けなければならないのは、骨密度を増やすためのお薬を服用している場合です。骨粗しょう症の治療薬には、外科的な治癒不全により傷口が治りにくくなることで、骨が細菌に感染しやすくなるという副作用があります。最近では、その欠点を補ったお薬も出ていますし、一時的に薬の服用を止めるなどの対処法もありますので、事前に医師に相談すると良いでしょう。

●お薬の服用には注意を