インプラントで入れ歯のデメリットを解消
インプラントは、一歯または複数歯の欠損だけでなく、総入れ歯、つまりすべての歯の欠損でも治療可能です。総入れ歯によくあるのは「うまく咬めない」「装着に違和感がある」「次第に合わなくなってきた」などの症状です。インプラントなら、これらの症状の解消も可能です。
ただし、歯を失い、長期間入れ歯を使用されている場合、歯槽骨は、入れ歯の咬み合わせ負担により骨吸収をおこし、骨がやせていることが多々あります。インプラント埋入には、歯槽骨に十分な奥行きと幅が必要ですので、このような場合は、埋入部に骨造成を行い十分な寸法の骨の土台を作らなければなりません。また、インプラントは元々あった天然歯の位置に埋入するのが理想ですが、総入れ歯の場合、目安となる残存歯がありません。そのため、埋入位置の確定には、精密な診断、術前のシミュレーション、そして医師の高度な技術も必要となります。
入れ歯式と固定式の二つの方法
一般的に、全く歯がない場合でも、上顎に6本、下顎に4〜5本のインプラント埋入で、全ての歯を支えることができます。上部構造(人工の歯)には、ご自分で脱着可能な入れ歯式と、固定式があります。入れ歯式は、インプラントの埋入本数が少なく済むので、手術による体への負担が軽く、費用も抑えられます。骨吸収が著しい場合でも、口元のへこみを入れ歯の歯茎部分で調整できるので、お顔の表情も自然になります。固定式は、入れ歯式に比べ、より天然歯に近い構造なので、審美性、咬み心地ともに優れています。
それぞれの治療方法には、メリット・デメリットがありますので、それらをきちんと理解した上で治療を進めることが大切です。時間が経つほど治療は複雑になりますので、歯科医院で早めにご相談されると良いでしょう。
