喫煙はインプラント治療に影響しますか?

健康に影響を及ぼす喫煙

喫煙は多くの健康被害を引き起こすことが分かっていますが、インプラント治療においてもさまざまなリスクを伴います。タバコに含まれるニコチンなどの物質は、血管を収縮させ、血流を阻害します。そのため、喫煙するとインプラントを支える歯肉や歯槽骨に十分な酸素や栄養を運ぶことが出来なくなります。また、血液は傷口の治癒の際に糊の役割をしますので、患部に血液が行き届かないと傷が治りにくくなります。それにより、治療期間が延び、インプラントと骨がうまく結合しない可能性が高まります。

●治療成功のためには禁煙を

インプラント周囲炎のリスクを高める恐れ

さらに、喫煙により歯に付着したタバコの成分は、歯垢やバイオフィルム(細菌のかたまり)の形成を誘発し、インプラント周囲炎発症のリスクを高めます。インプラント周囲炎は歯周病と同じような疾患で、初めはインプラントの周囲組織で炎症を起こし、やがて歯槽骨を溶かしインプラントの動揺や脱離をもたらします。

このように、喫煙はインプラント治療に多くの悪影響を与えます。治療の成功のためには喫煙は避けるべきでしょう。