上顎と下顎で異なる治療期間
一般的にインプラントの治療は、おおよそ次の手順で行います。
①CT撮影・血液検査と診断説明
②インプラント埋入
上顎の場合は約6ヶ月・下顎は約3ヶ月をかけ、インプラントと骨が結合するのを待つ
③インプラント頭出し
上部構造(人工の歯)装着のために歯肉から頭を出す
④上部構造の型取りと装着
①〜④の工程には上顎が約9ヶ月、下顎は約5ヶ月が必要です。
治療期間の短い即時荷重インプラント
最近では、治療期間の短い即時荷重インプラントという治療法も取られるようになりました。この方法は、インプラント埋入から上部構造の仮歯を入れるまでを同日に行います。そのため、手術当日に咬むことも可能です。
即時荷重インプラントの治療は、通常のインプラントと比べて難易度が高く、高度な技術と専門的な知識が必要です。治療可能な歯科医院で、適応可能かどうかご相談されると良いでしょう。
症状により追加される治療期間
一般的なインプラント治療、即時荷重インプラントに関わらず、以下の場合には、症状に応じて治療期間が追加されます。
●インプラント埋入部の骨が適切な状態でない場合
インプラントは骨に支えを求めますので、骨に十分な幅や高さ、密度が必要です。骨移植を行う症例では、インプラント埋入前に約半年を要します。
●多数歯にわたる虫歯や歯周病の場合
症状があれば、こちらの治療を優先しなければなりません。特に、歯周病が進行し骨吸収をおこしている場合は、骨移植などが必要になります。
●歯の長期欠損により残存歯が傾斜移動してしまった場合
インプラントと同時に咬合を考慮しながら矯正を行います。矯正には年単位で時間がかかります。
