トラブルの多くはインプラント周囲炎
インプラントは長期間の使用が可能ですが、何もせずに一生持つということはありません。お手入れの状態や体調など、状況により寿命は異なります。
インプラント本体の不具合には、ネジの破損やインプラント周囲炎(歯周病)による脱離などがあります。インプラントのトラブルの原因の多くは、インプラント周囲炎によるものです。症状の進行とともにインプラント周囲の骨吸収が進み、インプラント本体が動揺し、やがて脱離を招きます。インプラント周囲炎の予防には、ご自身による正しいブラッシングが必須です。
咬み合わせの変化によるトラブル
上部構造破損の原因としては、下あごが本来あるべき自然な位置にない場合や、歯ぎしり・加齢による咬み合わせの変化など、咬み合わせの調整不足が挙げられます。
上部構造の素材であるジルコニアはとても硬く、ご自身の歯とは摩耗具合が違います。このため、年月の経過とともに天然歯が摩耗し、咬み合わせのバランスを崩すことがあります。やがてインプラントに加重負荷が生じ、上部構造の破損を招きます。
他に、ご本人の免疫力の低下や喫煙などの生活習慣が影響を及ぼすこともあります。
口腔内の変化をチェックするには、定期的な検診が不可欠です。咬み合わせは口腔内だけの問題ではなく、全身の一部として捉えることが大切です。
