院長コラム

医療機器の滅菌と国の対応

歯科治療の現場で必須の切削器具。ここのところ医療機器の滅菌管理について、世間を騒がせていますが、個人的には憤りを隠せません。
当歯科医院では、7年程前より感染管理について改善をはかってまいりました。
日本の感染管理基準ではなく、欧米水準に合わせた設備の導入に際して、
目に見えない所に決して安くはない予算を注ぎ込むと言う事は、確かに大変なことでした。
そんな経験をした7年後の今、ニュースになっている事に、何故今頃…と感じています。

個人的な考えですが、このような基本的な事は、是非、国の指導の元、予算化した上で進めて欲しいと思います。
今年の4月の保険改正時が、チャンスだったのではないでしょうか。
保険には色々な改善点があると考えていますが、60年も前のシステムである国民総均一保険には、限界があると思います。
現在の医療保険で、最高の医療水準を保つには限界があります。
結局、国民が高い保険料を払っていながら、他の先進国と同等の水準の医療を受けられていないのが現状です。
日本の感染管理が完全でないことは、以前から分かっていた事です。国には、これをせめて先進国並みの基準に改正し、実施出来る予算付けをしてもらえることを望んでおります。