金属アレルギーとインプラントについて教えてください。

パッチテストで原因の金属を特定

保険適用で虫歯の修復を図る場合、今までは、金属での治療が主流でした。最近は白い強化プラスチックも使用されています。歯科材料が金属の場合、その成分(金・パラジウム・銀・銅・インジウムなどの混合物)が原因でアレルギーを起こすことがあります。これらの金属が唾液によって口腔内に溶け出し、体内に取り込まれることが原因です。金属アレルギーを起こした場合には、まず皮膚科でパッチテストを受け、原因の金属を特定した後、その金属を除去して症状改善を図ります。

●保険適用金属にはアレルギーの原因物質も

インプラントは純度の高いチタン製

インプラントの人工歯根には、メーカーにもよりますが、ほぼ100%の純チタン、または99%のチタンに1%程度、他の金属を混ぜたものが使われています。チタンは生体適合性が高く、骨としっかり結合する性質を持っています。アレルギーの原因になりにくく、体内での安定が長期間保持できることも特長です。歯科インプラント以外でも、体内に埋め込むボルトや心臓のペースメーカー、人工関節に使用されるなど、さまざまな形で医療に使用される安全性の高い金属です。
しかし、注意しなければならないのは、一般的にチタンと呼ばれる金属の中には、純度の高い純チタンの他に「チタン合金」と呼ばれるものがあるという点です。チタン合金は主成分のチタンにニッケル、アルミニウム、クロムなどの金属を加えた合金のため、アレルギーを引き起こす可能性があります。純度が高い純チタンのアレルギー発症率は0.5〜1.5%といわれています。当院では安全性を考慮し99.99%の純チタン製インプラントを使用しています。

一般歯科でも選ばれているセラミック素材の人口歯

また、上部構造(人工の歯)にもアレルギーの心配がないものを選ぶことが大切です。当院ではインプラントの上部構造に、金属ではなく、ジルコニア(堅いセラミック)を使用しています。これは金属ではないのでアレルギーをお持ちの方にも安心です。一般歯科でも虫歯の修復にセラミックを用いることは、金属アレルギーの解消に有効です。当院では、型取りの際に材料のご説明をして、患者様に素材をご選択いただいております。素材により審美性、機能性、費用などに違いがあります。

【メタルボンド】金属のベースにセラミックを焼き付けたものです。強度があり、費用も比較的安く済みます。ただし、金属が透過するので歯の透明感が低くなり、金属アレルギーや歯ぐきの黒ずみを起こすこともあります。

【オールセラミック】金属を使わないのでアレルギーや歯ぐきの黒ずみがありません。透明感があり自然な質感です。強度があまり高くないので、臼歯部では咬合圧により破損する場合があります。

【ジルコニア】オールセラミックの長所はそのままに、弱点の強度を克服した人工ダイヤモンドです。とても硬いので長期の使用でも摩耗せず咬合高径が変わりません。しかし、咬合調和が不十分な場合、対合歯の咬耗や顎関節症を起こすことがあります。オールセラミックより費用は高くなります。

アレルギーをお持ちの方はその旨を歯科医に伝え、事前に皮膚科でパッチテストを受けることをおすすめします。埋入するインプラントに使用されているチタンの成分を確認し、その金属に対してのアレルギー反応をテストすればより安心でしょう。